同居人が男の子!?



すでに汗をかきはじめたグラスをギュッと握りしめ、涙が落ちないよう、唇をギッと噛んだ。


「いつ…引っ越すの?」

離れるのが耐えきれず、聞いてしまった。

お父さんは平然と「うーん…明後日」と宙をあおぎながら言った。


「ええ!?」

すぐすぎて声を張り上げた。

「引っ越しとか何行ってるんだ?来るんだよ、家に」


ハハハって肩を揺らしながら笑っていた。


クル?来るって家に?

なんだあ!!引っ越すのかと思った。


引っ込んだはずの涙が嬉しくて戻ってきた。
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