《完》オフィスでとびきりの夜を
1―魅惑のカレシ
☆☆☆☆☆
「莉央(りお)、愛してる♪」
耳元に唇をあてて
囁かれる、甘い愛の言葉。
あたしはくすぐったさに
身をよじらせながら、
「もぉ、わかってるって。
息吹きかけないでよ」
すると瑞樹(みずき)は
シュンとすねたように
肩を落として、
「つれないなー。
あたしも愛してる って
返してくれてもいいのに」
「変な声マネしないでよ」
あたしそんな猫撫で声で
『愛してる』なんて
言ったことないよ……たぶん。
とか思いつつもちょっと
自信のないあたしは、
うろたえてるのを気づかれ
ないように今まで以上に
シャンと背筋を伸ばす。
「莉央(りお)、愛してる♪」
耳元に唇をあてて
囁かれる、甘い愛の言葉。
あたしはくすぐったさに
身をよじらせながら、
「もぉ、わかってるって。
息吹きかけないでよ」
すると瑞樹(みずき)は
シュンとすねたように
肩を落として、
「つれないなー。
あたしも愛してる って
返してくれてもいいのに」
「変な声マネしないでよ」
あたしそんな猫撫で声で
『愛してる』なんて
言ったことないよ……たぶん。
とか思いつつもちょっと
自信のないあたしは、
うろたえてるのを気づかれ
ないように今まで以上に
シャンと背筋を伸ばす。
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