《完》オフィスでとびきりの夜を
『ホントに、そんな心配
しないでいいんだよ』
そんな気持ちを込めて、
あたしはもう一度ニコッと
ほほ笑んだ。
――瑞樹があんな聞き方を
したのは、単に上司が
変わるからってだけの
意味じゃない。
彼が気にしてるのは、前の
課長……3月に辞めた
宇佐美課長が、あたしの
戻カレだから。
宇佐美課長とあたしは
不倫だった。
別れた後に瑞樹と出会って
つき合うようになった
けど、瑞樹もこのことは
知ってるから、どうしても
気になるんだと思う。
だけどホントに、あれは
もうあたしの中では完全に
終わった過去のことだから。
だから本当に、新しい
課長が来るって言われても
仕事面での気がかり以外は
特に感じてない。
しないでいいんだよ』
そんな気持ちを込めて、
あたしはもう一度ニコッと
ほほ笑んだ。
――瑞樹があんな聞き方を
したのは、単に上司が
変わるからってだけの
意味じゃない。
彼が気にしてるのは、前の
課長……3月に辞めた
宇佐美課長が、あたしの
戻カレだから。
宇佐美課長とあたしは
不倫だった。
別れた後に瑞樹と出会って
つき合うようになった
けど、瑞樹もこのことは
知ってるから、どうしても
気になるんだと思う。
だけどホントに、あれは
もうあたしの中では完全に
終わった過去のことだから。
だから本当に、新しい
課長が来るって言われても
仕事面での気がかり以外は
特に感じてない。