《完》オフィスでとびきりの夜を
あたしは思い切って、
みんなに向けて呼びかけた。
「あ、あのっ、ゴメン。
あたしはちょっと、別の
用事が……」
「えっ?」
全員が一斉にあたしを振り返る。
建物内に残ろうとしてる
あたしを見て、みんな
キョトンと目を丸くして、
「別の用事って、
このスタジオにですか?」
「あ、う、うん……」
とは言っても関係者でも
ないのにすごく不自然な言い訳。
突っ込まれたらどうしよう
って内心ドキドキしてた
けど、運よく沙織さんが
いい方に勘違いしてくれた。
「あぁそっか。
莉央、桜井さんと知り合い
だったんだよね」
「あ、は、はい――!」
「桜井さん? 誰それ?」
「瑞樹クンを撮影してた
カメラマンよ」
みんなに向けて呼びかけた。
「あ、あのっ、ゴメン。
あたしはちょっと、別の
用事が……」
「えっ?」
全員が一斉にあたしを振り返る。
建物内に残ろうとしてる
あたしを見て、みんな
キョトンと目を丸くして、
「別の用事って、
このスタジオにですか?」
「あ、う、うん……」
とは言っても関係者でも
ないのにすごく不自然な言い訳。
突っ込まれたらどうしよう
って内心ドキドキしてた
けど、運よく沙織さんが
いい方に勘違いしてくれた。
「あぁそっか。
莉央、桜井さんと知り合い
だったんだよね」
「あ、は、はい――!」
「桜井さん? 誰それ?」
「瑞樹クンを撮影してた
カメラマンよ」