《完》オフィスでとびきりの夜を
また胸がざわついた。
二人以外の話し声は聞こえない。
ということは今この中で、
瑞樹と課長は二人きり――…。
(どうしよう……)
沙織さんは瑞樹もすぐに
着替えて帰るって言ってた
のに、楽屋の中にまで
入って課長は何してるの?
それに課長がいちゃ、
あたしが中に入っていけない。
「……………」
あたしは困り切った状態で
もれ聞こえる声に耳を
傾け続けた。
やっぱり瑞樹は着替えてる
様子はなく、ただ話し声
だけが小さく聞こえてくる。
「謙遜する必要はないわ。
きっといい写真ができあがる。
大きな仕事をやり遂げたん
だから、もっと堂々としなさい」
二人以外の話し声は聞こえない。
ということは今この中で、
瑞樹と課長は二人きり――…。
(どうしよう……)
沙織さんは瑞樹もすぐに
着替えて帰るって言ってた
のに、楽屋の中にまで
入って課長は何してるの?
それに課長がいちゃ、
あたしが中に入っていけない。
「……………」
あたしは困り切った状態で
もれ聞こえる声に耳を
傾け続けた。
やっぱり瑞樹は着替えてる
様子はなく、ただ話し声
だけが小さく聞こえてくる。
「謙遜する必要はないわ。
きっといい写真ができあがる。
大きな仕事をやり遂げたん
だから、もっと堂々としなさい」