《完》オフィスでとびきりの夜を
……課長のことなんて、
もうとっくにふっ切れてる。
それができたのも、瑞樹の
おかげなんだから。
――あたしが今見てる
のは、瑞樹だけだよ――…。
瑞樹は一瞬だけ、驚いた
ように目を丸くした。
だけど次の瞬間には、
その目を優しく細めて、
「………知ってるよ」
少しだけハスキーな甘い
声で囁いて、あたしの頭を
拳でコツン、とやる。
「ったく。こんな所で
んなカワイイこと言うの反則!
困ったカノジョだな、莉央は」
「えぇっ!? なんでよ!?」
あたしの気持ちわかって
ほしくて、ストレートに
伝えただけなのに〜っ。
もうとっくにふっ切れてる。
それができたのも、瑞樹の
おかげなんだから。
――あたしが今見てる
のは、瑞樹だけだよ――…。
瑞樹は一瞬だけ、驚いた
ように目を丸くした。
だけど次の瞬間には、
その目を優しく細めて、
「………知ってるよ」
少しだけハスキーな甘い
声で囁いて、あたしの頭を
拳でコツン、とやる。
「ったく。こんな所で
んなカワイイこと言うの反則!
困ったカノジョだな、莉央は」
「えぇっ!? なんでよ!?」
あたしの気持ちわかって
ほしくて、ストレートに
伝えただけなのに〜っ。