《完》オフィスでとびきりの夜を
2―敏腕なマダム
☆☆☆☆☆
週のなかばを過ぎた、
木曜日の朝。
その日もオフィスに
着くと、あたしの隣の席
――つまり瑞樹の席は
えらく賑やかだった。
「瑞樹クン、昨日のプレ
ゼンどうだったのぉ〜?
って、瑞樹クンだったら
全然余裕だったと思うけど!」
「柳瀬さん! あ、あの、
総務の川野ですけど……。
こないだ頼んだ、社内誌
用のアンケート……」
(はぁ……やれやれ)
始業前のわずかな時間に
瑞樹の周りに女子社員が
集まるのは、よくある光景。
だけど今日はいつにも
増して賑やかだと思ったら
総務のコまで来てるのか……。
週のなかばを過ぎた、
木曜日の朝。
その日もオフィスに
着くと、あたしの隣の席
――つまり瑞樹の席は
えらく賑やかだった。
「瑞樹クン、昨日のプレ
ゼンどうだったのぉ〜?
って、瑞樹クンだったら
全然余裕だったと思うけど!」
「柳瀬さん! あ、あの、
総務の川野ですけど……。
こないだ頼んだ、社内誌
用のアンケート……」
(はぁ……やれやれ)
始業前のわずかな時間に
瑞樹の周りに女子社員が
集まるのは、よくある光景。
だけど今日はいつにも
増して賑やかだと思ったら
総務のコまで来てるのか……。