《完》オフィスでとびきりの夜を
「な――――/////!!」



瞬間的に顔から火が
噴き出して、あたしは
思わず身を起こしかける。



「なっ、何言ってるのよ――!!」



よく平然とした顔でそんな
恥ずかしいセリフが
言えたもんだ。



(もうっ……ホントに、
時々すっごいイジワル
なんだから……!)



カッカと熱い頬を膨らま
せてにらむと、瑞樹は
おかしそうに苦笑して、



「ゴメンゴメン。

怒らないでよ、
嬉しかったんだから」



「笑いながら謝ったって
知らないわよっ」



「わかったよ。

ゴメン、もう笑わない」



そう言うと瑞樹はホントに
スッと笑みを消して、
マジメな顔であたしを見た。
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