《完》オフィスでとびきりの夜を
12―オフィスでとびきりの夜を
☆☆☆☆☆
「――お疲れサマ、莉央さん」
ふいに声をかけられて、
あたしはビクッとして振り返る。
あたし以外誰もいなかった
はずのオフィス。
その入口でドアに手を
かけて、いつの間にか
瑞樹が立ってた。
「え………、なんで?
今日は先に帰ったはずじゃ……」
たしか7時くらいに、他の
何人かと一緒に出てったはず。
それなのにどうして――?
「どうせまた、遅くまで
頑張るつもりだったんでしょ。
そう思って――コレ、
買ってきた」
「え?」
瑞樹の手にあるのはわりと
大きなビニール袋。
「――お疲れサマ、莉央さん」
ふいに声をかけられて、
あたしはビクッとして振り返る。
あたし以外誰もいなかった
はずのオフィス。
その入口でドアに手を
かけて、いつの間にか
瑞樹が立ってた。
「え………、なんで?
今日は先に帰ったはずじゃ……」
たしか7時くらいに、他の
何人かと一緒に出てったはず。
それなのにどうして――?
「どうせまた、遅くまで
頑張るつもりだったんでしょ。
そう思って――コレ、
買ってきた」
「え?」
瑞樹の手にあるのはわりと
大きなビニール袋。