《完》オフィスでとびきりの夜を
「な………!

そ、そんな言い方
しなくても……!」



思わず持ってたペンを
離して、抗議の声を
あげるあたし。



……言葉が詰まっちゃった
のは、正直図星だって
わかってるからだけど。



でも、



「だって時間がないん
だから、仕方ないじゃない。

あたし、どうしても――…」



「わかってるよ。

自分の企画を通したい、
でしょ?」



「…………! う、うん」




―――そう。

瑞樹の言うとおり。



ストロベリーボーイズの
デビューラインナップは
まだ発売前だけど、企画
課はすでに第2弾の開発に
向けて動き出したんだ。



そして数日前、藤倉課長が
急にこんなことを言った。
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