《完》オフィスでとびきりの夜を
「すいません。
ありがとうございます」



瑞樹は課長に向かって
ペコリと頭を下げて、その
後は目の前のPCの画面を
ジッと見つめてた。



隣から見てるあたしの
視線に気づいてないはずは
ないだろうけど、少しも
こっちを見てくれることはない。



その表情は真剣で、何かを
思いつめてるようにも見えた。




瑞樹の反応でちょっと盛り
下がってしまった空気を
挽回しようとするように、
課長がパンッと手を叩いて
明るい声を出す。



「とゆーわけで広報の件は
瑞樹次第になったけど、
ストロベリーボーイズ
始動はもう決定だからね!

これから忙しくなるから、
みんな気合い入れてよ!」
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