バレンタインなのに。

「ところでさ、逆チョコってあるじゃん?」

「あるな」

「俺、買ってみたんだ」


そう言って彼が取り出したのは、
パッケージが逆になってるチョコだった。


「で?」

「え、何?」


「これ、誰にあげるんだ?」



「……」



「……」



「「………………」」




沈黙が流れる。

< 5 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop