バレンタインなのに。

「いや、今のは俺が悪かったんだ……」

そう言って彼は机に突っ伏した。

本当に情緒不安定だ。
早く終われ、今日という日。


あときっと、
昼食がにぼしだけってのも悪いと思う。


「これでも食って元気出せよ」

弁当箱の蓋に、
卵焼きとから揚げと
おにぎりを1つ載せて渡してやる。

「……ありがとう」

彼はにぼしの袋を鞄にしまい、
食事を始めた。

ちゃんと封は閉じられただろうか。

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