甘い疑惑の王子様
「それ以上言うな……言ったら…絶交だかんな」
“絶交”シンちゃんが悲しそうに言ったその言葉は紛れもない優しさ……
こんな時まで優しいなんて
……馬鹿でしょ?
シンちゃんの腕がスッと離れる。
私はありがとうだけ言って
その場を後にした。
教室に戻る途中で
溢れだした涙。
彼と出会わなかったら
シンちゃんを好きだったのかな…?
シンちゃんの事大好きだったよ…
拭いきれない涙が
想いの大きさを表にした。
シンちゃん…
シンちゃんは変わらず
私の王子様だよ……