甘い疑惑の王子様
――シンちゃんだ。
「よぉ真奈美!」
『お邪魔しますくらい言いなさいよ』
リビングに現れた
シンちゃんを睨みながら
おばさんみたいな事を言った。
「涼~ねぇちゃんがおばさんみたいだぞ」
『ちょっと!涼に変な事言わないで』
「お姉ちゃんはおばさんより綺麗だよ!」
姉馬鹿な発言だけど
お姉ちゃんは嬉しいです…!
私の顔が緩むのを確認したのか
シンちゃんは涼を抱き上げた。
「涼見ろ、真奈美が気持ち悪い顔になってるぞ」
シンちゃんはニヤニヤしながら
私を横目で見る。