甘い疑惑の王子様


しばらくそんな言い合いをしていた。

シンちゃんはいつも涼の遊び相手をしてくれる。

涼にとってシンちゃんはお兄ちゃんなのだろう。



私は中断していた夕食の支度を再開した。


涼とシンちゃんは仲良くテレビを見て
本当の兄弟みたい。


「コイツ悪い奴なんだよ!」

「そうなのか?ってお前それ言っちゃダメだろ」


テレビを指差しながら
涼は一生懸命説明をしていた。


『シンちゃん今日も食べてく?』

「食う~」


ソファーから間抜けな声を出したたシンちゃんはいつもと同じ答えだった。



< 16 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop