甘い疑惑の王子様
しばらくそんな言い合いをしていた。
シンちゃんはいつも涼の遊び相手をしてくれる。
涼にとってシンちゃんはお兄ちゃんなのだろう。
私は中断していた夕食の支度を再開した。
涼とシンちゃんは仲良くテレビを見て
本当の兄弟みたい。
「コイツ悪い奴なんだよ!」
「そうなのか?ってお前それ言っちゃダメだろ」
テレビを指差しながら
涼は一生懸命説明をしていた。
『シンちゃん今日も食べてく?』
「食う~」
ソファーから間抜けな声を出したたシンちゃんはいつもと同じ答えだった。