甘い疑惑の王子様
そんな由利ちゃんも
ついに本気の恋を見つけたか
と思ったら
相変わらずの遊び人。
『もぉシンちゃんに頼みなよ』
「信也に頼むなら自分で行くわ!!」
じゃあ行けよ…
そうやって言ってるばかりで
いつも行動にうつせないくせに。
そんな時、話を聞いていたかのように
シンちゃんの声がドアから聞こえてきた。
「よっ由利!」
「げぇ…最悪」
ドアから私達の居る窓際の席まで
一直線に歩いて来る。
それを見た由利ちゃんは
嫌そうな顔を浮かべ酷い声を出す。
由利ちゃんはシンちゃんが
相当苦手だ。