甘い疑惑の王子様
シンちゃんが私の隣の椅子に
腰を落ち着かせると由利ちゃんの顔が
変形したみたいにひきつる。
由利ちゃん……顔が…
それを見ていた私は
苦笑いを浮かべるしかできなかった。
「げぇってなんだよ?」
「そのまんまよ!何で来んの」
「来ちゃわりぃかよ」
「わりぃわよ!ここはあんたのクラスじゃないんだから帰れっ」
あー…
いつもの言い合いが始まった…
二人は顔を合わせれば
いつもこんな感じ。
大体は由利ちゃんから
ふっかけるんだけど……
私は由利ちゃんの膝の上にあった
広告を取ると
言い合いをしてる二人を目の前に
今日の特売品をチェックし始めた。