甘い疑惑の王子様
「……み…つる」
やっと落ち着いたのか
充君の前に立つ
女の子らしい由利ちゃん。
あんなだったっけ?
「久しぶりだな」
歪んだ顔が緩んだ瞬間を見た。
「あ…うん…今日は学校来たんだね」
「留年するって脅されたからな」
意外にもスムーズと会話をしている。
あれ――?
「ん?どうした真奈美」
私が不思議そうな顔をしたのか
シンちゃんが私の顔を覗き込む。
「ちゃんと来ないとだめじゃん」
「あぁ。今日からちゃんとする」
あれれ?