甘い疑惑の王子様
そんな二人の思いを知って
見守っていると
シンちゃんに女の子が飛び付いてきた。
「亜美、どうした?」
シンちゃんが“亜美”と呼ぶその子は
私に睨みを効かせシンちゃんの腕を強く抱き締めている。
またか……
少し残念な気持ちになり
ため息が出る。
『シンちゃん、私購買行かなきゃだから行くねっ!』
「え?っおい真奈美!」
また逃げるように
その場を立ち去った。
由利ちゃん達は
二人の世界に入ってるし
邪魔はしたくない。
私は一人で購買まで足を運んだ。