甘い疑惑の王子様
購買に着くと
沢山の人で賑わっていた。
ポツンと一人たたずむ。
恋かぁ…
いいな~
いつも副業である主婦をしているためか
恋愛に関しては全く疎い。
最後に彼氏ができたのは……
と考えてハッとした。
私……
好きな人が居た事はあっても
彼氏なんかできた事ないっ!!
いやいや…
今更だけど。
そんな風に一人で馬鹿な事を考えて
由利ちゃんが羨ましく思えた。
でもそれも一瞬の束の間。
私は現実に戻る。
『おっおばちゃん…ア…アップル…』
揉みくちゃにされながらも
必死に声を張った。
スーパーの特売日よりも
勢いのある戦場だった。