甘い疑惑の王子様


――ドンッ!

『っキャッ――』


突然勢いよく
弾き跳ばされた。


物凄い衝撃を受け
人混みから追い出された私は
体を強く地面に打ち付けられた。



『…いったぁ…』


思わず顔が歪む。


今日いつもより酷いなぁ……



倒れた体を起こそうとした時
私の視界に誰かの足。



それをたどるように
目線を上に上げた。



あ……


見たことある顔が
三つ並んでいた。




一人は長い髪をクルクルと
綺麗に巻いている。


もう一人はショートで顔が小さい。


そしてその二人の真ん中に居る
お団子の綺麗な女の子。



ど…しよう


それを確認すると
変な汗が出てくるのが分かった。


シンちゃんの周りにいる
女の子達だ。


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