甘い疑惑の王子様
悲しそうな顔をしていた彼は
気がつけばまたいつもの笑顔。
「ごめん。それよりさ僕の歳17だよ」
―――は!!?
『冗談よして下さいっ!』
私は目を見開いた。
どこをどう見たら
17なわけ!?
私と同い年じゃん!!!
あり得ないあり得ない。
『…私も17です…』
「ふふ、知ってる。同い年だと思ったから。ビックリした?だから敬語じゃなくて普通に話して」
彼の落ち着いた雰囲気が
年齢不詳にしたんだ……
騙された…。
『わっ…かった』
今まで年上だと思っていた人が
いきなり同い年だと分かると
変な気持ちになった。
そのためか
言葉に詰まる。