甘い疑惑の王子様
「父上」
やっぱり…
“父上”彼は確かにそう呼んだ。
彼が“父上”と呼ぶ男の人は
凄いみけいにシワを寄せ
ズカズカと近寄ってくる。
「お前!今日の会議は大事だと言っただろうっ!!何をしている!」
「父上、そんなに怒らないで下さい」
怖っ……
私は目の前の光景に
何がなんだか分からず焦った。
でも彼の顔は
変わらず平然としていた。
チラッと私を見る
彼の父……
目が合って
私の体はビクッと波をうった。
「誰だその娘は」
ひぃ……私っ…!?
どっどうしよ…
どうしてよいか分からず
頭が混乱する。