甘い疑惑の王子様


シンちゃんを家に迎えると
梨子もビックリしていた。


今日シンちゃんの話を出したんだもん
ビックリもするよね。


まるで私達が話すのを待っていたかのように突然現れたシンちゃんは、ソファーに身を落ち着かせ涼とじゃれている。


『ど…したの?』


それを見ていていた私は
構わずに口を開いた。


「いや、久々に涼に会いたくてな」


そう言って涼とじゃれ続けながら
答えた。



嘘つき…
本当は何か話があるんでしょ。



私が何も言わずにただ立っていると
梨子が何かを察したのか涼を呼んだ。


涼はダダをこねたけど
梨子ちゃんが丁寧にあやすと
諦めたかのように梨子の部屋に二人で入って行った。



< 90 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop