Diary

ブザーがなり、予告が始まる。


そういえば久しぶりの映画館だった事を思い出し、みな子の心は踊った。


暗闇の中、平日の遅い時間の為そこまで混んでいなかった。

ポップコーンを間に置き、取ろうとすると手が触れた。

気にせずがつがつ食べてスクリーンを観ていると今度は確実に手を握ってきた。


すぐさま大矢の方へ顔を向けると

「塩だらけ。」

と笑いながら掃ってくれた。

そして何事もなく手を離し、スクリーンを観ていたのでみな子も気にしなかった。
< 33 / 36 >

この作品をシェア

pagetop