俺はお前だけの王子さま
―――…



「愛子、これ明日先生に渡してきなさい」


お母さんは茶封筒を
ちゃぶ台の上に置いた。


中身を見るとお札が入っていた。


「でも…」


「心配ないわよ。貯金ぐらいあるんだから」


「………」


私はお母さんを見た。


「お母さん…本当に無理してない?」



お母さんがもし倒れたら…



私はお母さんが過労で倒れた日を思い出した。




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