俺はお前だけの王子さま
「本当だね。あの…修学旅行に参加できるようにしてくれて、ありがとう。」


ぺこっと頭を下げる。


そんな私に徳井くんは優しく笑った。


「いや、俺が渡瀬に参加して欲しかったんだし」


女の子が勘違いしちゃいそうな言葉をさらっという徳井くん。


…照れるけど


こういう徳井くんて
本当に罪だよね。


意識してなさそうな分…

水梨くんよりある意味
罪なんじゃないかなぁ(笑)


私は、あははと笑い流した。


徳井くんはポリポリと頭をかいて私を見た。


「ほんと…参加できるようになって良かったね。お母さんと話し合ったの?」


「うん。徳井くんのお陰様で…本当にありがとう。」


「いやいや…俺大したことなんもしてないよ」


困ったように笑う徳井くん。



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