俺はお前だけの王子さま

渡瀬 愛子の過去

これは私が中学生の時の話―…



私はその頃から
放課後は家事をしていて…


どうしても
付き合いが悪くなる私。


だけど同じグループの子は


“仕方ないよ”
“尊敬しちゃう”って

いつも理解を示してくれた。



そんなある時
調理実習があった。


料理をしなれてる私。


野菜を切るのなんて
なんでもなかった。


「愛子すご~い!」


「私なんて全然だし」


「本当だ~!きゃはは、なにそれ」



当時

私の周りではいつも
料理でも勉強でも何でも

“出来ない”方が

面白くて可愛いみたいな雰囲気があった。



そして今も
出来ないことをバカにして笑い合う友達。



そういう中で

毎回私は褒められてるのに
少し居心地が悪かったのを覚えてる。




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