俺はお前だけの王子さま
「女の子の嫉妬って怖いね」


徳井くんは
私たちとは反対側にあるイスに腰をかけて


慰めるように少し笑った。


「ほんと…なんなの?昼間の事がそんなに悪かった?」


加奈子は悔しそうに言う。



「ごめん加奈子まで私のせいで…」


「愛子は全然悪くないよ?」


加奈子の言葉に
また涙が溢れそうになる。


「違うの。もっと…前から色々あったんだ…」


「え…?」


私は紅茶缶を握りしめた。



そして
ポツリポツリと


加奈子に昔あった事を話始めた。



徳井くんはずっと黙って
遠くを見ていた。





< 166 / 558 >

この作品をシェア

pagetop