俺はお前だけの王子さま

―――…




「愛子はどこも悪くない」


話終えた時


加奈子の言葉に私は顔を上げた


「もっと早くに気付いてあげれなくて…ごめんね」


「…………」


私の頭を撫でる加奈子。


「私はまっすぐな愛子が大好きだよ。」


「…………」



加奈子に優しく頭を撫でられながら



私は……


我慢していたものが
溢れだしたように泣いた。


「かな…こ…っ」


加奈子はお母さんみたいに
私の背中をトントンと叩いた。


そして

「これからは私にも…もっと相談もしてね?」


加奈子も泣きそうな顔をしてる。


こくこくと頷く私。


「約束だよ?じゃないと私…
徳井くんに妬きそう」


そう言って少し笑う加奈子に
私は抱きついた。



「加奈子ありがとう…」

「愛子も…話してくれてありがとう」




この時、私は加奈子と
本当の親友になれた気がした。


加奈子…大好き…!


< 167 / 558 >

この作品をシェア

pagetop