俺はお前だけの王子さま
王子 春馬・side

真実に揺らぐ想い

渡瀬と夏木の風呂を待つ間
ヒロキと俺は卓球をした。


風呂上がりはやっぱコレだろ。


深緑色の台を行き交うピンポンボール。


試合は僅差で負けた。


「ヒロキ…もっかいやるぞ。」


「はぁ?お前、実力の差を認めろよな~?」


卓球台にもたれて、ラケットで胸元をパタパタさせるヒロキ。


「…………」


俺も汗ばむ首筋に手を当てた。


気持ちわり…

風呂の意味なし



「負けたのは実力じゃねぇ…」


周りの女がうるさくて気が散ったのと


浴衣が足にまとわりついて上手く動けなかったせいだし…。


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