俺はお前だけの王子さま
俺に当たると
ポスッと柔らかく落ちた枕。


俺は仕方なくヒロキの方を見た


「別に…なんもねぇよ」


上半身を起こしているヒロキは
少し眉をひそめた。


「じゃあシカトすんじゃね~よ」


「………」


ため息をひとつついてから。


俺は投げられた枕をつかむと
ベッドの方に歩いた。


「お前ってマジで単純だよな」


そう言って枕をヒロキの頭に押し付ける。


ヒロキは枕を受け取ると
少し乱れた髪で俺を見た。


「単純じゃねーよ。お前が馬鹿なだけだろ」


「…はぁ?」


「徳井のことでビビってんだろ?関係ねぇじゃん今さら。」


「…………」


俺は自分のベッドに腰をおろした。


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