俺はお前だけの王子さま
そんな俺の心を読んだように
ヒロキは苦笑して答えた。


「俺は春馬と違うからな。愛子ちゃん見てれば微妙な視線とかで分かんだよ。」


「…………」


ヒロキの言葉に
俺は眉をひそめた。


ムカつく…





だけど…

気に食わない言い方だけど…



確かに俺よりこいつの方が
そういう部分は敏感な気がする。


ヒロキは続ける。



「しかも…両想い。」



ヒロキのいつになく真剣な声が部屋に響く。



両想いって―――


やっぱ…

徳井か―…?


ヒロキの言葉に俺は胸が痛んだ…


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