俺はお前だけの王子さま
ヒロキは俺を見た。
「だけど、簡単に両想いなんてさせねぇ。」
そう言って少し微笑むヒロキ。
「だから俺はとりあえず付き合う。強引でも邪魔者でも…何でも良いんだよ。」
「………」
「それに、俺は付き合ってからでも愛子ちゃんを惚れさす自信あんだよね」
ヒロキはそう言って携帯をいじりだした。
はぁ?
どんな自信だよ。
強がりか本気か…
ヒロキがわかんねぇ。
俺はため息をついて
ベッドに腰をかけた。
スプリングがなる。
「ところで…春馬さぁ、携帯小説とか読む?」
ヒロキが寝かける俺に話しかける。
「あぁ…?」
俺はシーツの合間からヒロキを見た。