俺はお前だけの王子さま

わからない奴

翌日

ヒロキはいつもより
気合いが入っていた。


いつもルーズな制服は
渡瀬に合わせたように少し綺麗に着こなしている。


休憩時間に購買でスイーツを買いながらヒロキはショーケースに映る自分をみて俺に言った。


「なんか俺マジで王子様って感じじゃね?」


「………」

自分で言うかよ…。


でも確かに今日のヒロキは
朝から一段と女子が見てる。


そのせいで横にいる俺まで
いつもよりチラチラ見られて…


うっとうしい。



「てかお前そんなに甘いの食うの?」


袋をぷらぷらぶらさげる
ヒロキを見た。


「ばーか。これは渡瀬さんのだよ」


にやにや笑うヒロキ。



次の授業が終われば
昼休みだった。



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