俺はお前だけの王子さま
つーか
渡瀬がマリア様?
あいつが優しいのは
別に俺だってずっと前から知ってんだよ。
「それは良かったな」
俺は嫌みっぽく答えた。
そんな俺の態度にヒロキは笑う。
「あれ?妬くなよ?春馬のことは一番好きだからさ」
対、女用の笑顔を見せながら
俺の肩を抱いてくるヒロキ。
はぁ?
なに言ってんだこいつは
つか暑ぃんだよ…。
「やめろよ」
俺はヒロキの腕を振り払った。
それでもなお、めげすに寄ってきてニヤニヤするヒロキ。
「はは、照れんな?春馬、顔が笑ってるぜ?」
「あほか」
笑ってんのはお前だけだ。
俺はヒロキの足にキックを入れてやった。