俺はお前だけの王子さま


渡瀬のことが好きなんだけど…




そんないきなりの王子くんの言葉に…



「え…あ…うぁ…」


私は口を
パクパクさせてしまった。


パニクってしまう私…


王子くんの気持ち……


全く気付いてなかった訳じゃないはずなのに。


期待しては
まさかね…と思いながら


でもずっと王子くんの優しさは感じてた


だけど…

だけど改めて、
好きだ、なんて言われると


なぜか本当に信じられなくて…


だって…王子くんだよ?


王子くんが…私を?


「ほ…本当に…?」


信じられない私に


王子くんは少し頬を赤くさせ
ためらいがちに首に手を回した。


「嘘でこんな恥ずいこと言うかよ…」


そう言ってから、
私を見た王子くんに


私も真っ赤になって
固まってしまった。



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