俺はお前だけの王子さま
止められなくなった気持ち
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朝、目が覚めると
お菓子が焼ける匂いがしていた。
携帯に手を伸ばして
時間と日にちを確認する。
あぁ、そうか…
今日は渡瀬たちが来る日か。
海以来、連日の家庭教に追われ
気づけばあっという間に数日が経っていた。
週5でやって来る、親父に雇われた講師たち。
マンツーマンだから高校の授業みたいに適当に聞き流す訳にもいかない。
何より高校の授業は屋上でサボってもバレないが
家庭教はサボると即、親父に連絡がいく。
鎖に繋がれたような毎日。
夏休みはマジで鬱だ…
何も考えずにただ無性にヒロキとバスケがしたい…
俺は気だるく首をならすと、ベッドからおりた。