俺はお前だけの王子さま
王子 春馬・side

ヒロキからのhelp

8月中旬

渡瀬がうちに通い初めて3週間が経っていた。


俺は風呂上がりの濡れた髪をぐしゃぐしゃと拭きながら、ベッドに腰をかけた。


汗が流れる。

むし暑いのは嫌いだがクーラーもあんま好きじゃない。


部屋の窓を全開にすると生ぬるい夜風を感じた。


冷たい水を一口飲むと

俺は枕元に放置した携帯を手にした。


画面を開くと

《新着メール 3通》


気だるい体勢で
カチカチと受信Boxを開くと

差出人は、母親と渡瀬とヒロキだった。


1件目
-----------------------

TO:春馬さん


元気にしていますか?

こちらは先程、帰国して今はひとまずホテルにいます。

明日会えるの、お父様も私も楽しみにしています。

お土産楽しみにしていてね(^^)


-----------------------

久しぶりの親からの連絡。


若干、対応に戸惑う。


「………」


とりあえず返事はスルーでいいか。

どうせ明日、会うんだし。



< 320 / 558 >

この作品をシェア

pagetop