俺はお前だけの王子さま
…なんだアイツ

うざい野郎だな。



渡瀬の隣が空いてヒロキが座った。


「渡瀬さん、仲いいんだ?」


「あ、1年の時に委員が同じで…」


「ふーんそうなんだ?」


ヒロキは笑顔を崩さない。


けど…こういうヒロキはヤバい。


俺は近くの席に座って
さりげなくヒロキを監視した。










委員が終わった。


「渡瀬、渡すもんある」

「え?」


俺は渡瀬の腕を強引に引いた。


ヒロキと離れる間際
俺はヒロキの耳元で言った。


「今日は適当に遊んでこいよ」


案の定ヒロキはイラついていた。


「あ?……ああ」



俺はヒロキの肩を叩いてから
渡瀬を教室から連れ出した。



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