俺はお前だけの王子さま
俺は渡瀬を見た。


「まぁ…現状は散々な感じで」


「………」


「とりあえずは早くても5~6年は向こうかもって感じで…」


「…5…6年も…」


「…あぁ」


「…………」



そこまで話したところで
車が家についた。


運転手が渡瀬側の扉を開ける。


ぼんやり座ったままの渡瀬に俺は言う。


「とりあえず…続きは家ですっから」


俺の言葉に渡瀬はハッとして
慌て車から降りた。



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