俺はお前だけの王子さま
そんな風に未だに心配する私に王子くんは続けた。


「しつこい。ウザい」


「……ごめん」


うぅ…

しつこいかぁ


だけど、ウザいは傷付くよ…


あからさまにガックリする私に王子くんは少しため息をついた。


「それに…」


「それに…?」


「……………」


そこで黙った王子くん。



え…?

なんだろう?



歩きながら首を傾げる私に
王子くんは少し耳を赤くして言った。



「今は…渡瀬がいるしな」


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