俺はお前だけの王子さま
「ご…ゴメンね?」


ひたすら謝る私に王子くんは
ため息をついた。


「別に…せがんでも良いだろが」


「ううん、私なんにも欲しくないもん」


「はぁ?何も欲しくないわけ?」


「うん、要らないの!何も買わないで欲しい」


私は王子くんに手を合わせた。


何も要らないの。


というか、王子くんには今まで沢山のことをしてもらった。


して貰いすぎてる…


その上プレゼントまでもらえないよ。


それに…

最近疲れぎみな王子くんにこれ以上無理はかけたくない。


心配しすぎだと言われても。


そんな私をみて王子くんはため息をついた。


「渡瀬がそういうなら…別になんもしねーよ」


「うん…ありがとう!一緒にいてくれるだけで嬉しい!」


「はぁ…?」


私の言葉に王子くんは意味不明だという顔で少し赤くなった。


「はいはい、結局ラブラブじゃ~ん」


加奈子の言葉に私も赤くなる。


水梨くんは最後まであり得ねぇと笑っていた。


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