俺はお前だけの王子さま
……最近わかったこと。


王子くんは面倒くさがりながらも言えば最終的には言うことを聞いてくれるんだ。





私と王子くんは廊下の隅に行った。


王子くんは制服のポケットに手を突っ込みながらダルそうに首を傾げた。


「…んだよ?」


私は長身の王子くんを見上げる。


黒髪の前髪がサラリと流れる。


漆黒の瞳で私を見ている王子くん。


色っぽい男性って…

こういう人を言うんだろうな…


「あの…スパイクお古じゃないでしょ?」


「……あ?」


「買って…くれたんでしょ?」


「………」

王子くんは私を少し睨んでから
不機嫌そうに視線を反らした。


「…ちげーよ」


「…そっか。」


やっぱり白状しないよね。


「あのね」


「…あぁ?」


「弟がすっごくよろこんでたの」


「…ふーん。」


王子くんはそっぽ向いたままだ。


「お礼やっぱりさせて欲しいな。今日…うちにご飯食べに来れないかな?」

「………」


「弟も直接お礼したいって」


「………」


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