俺はお前だけの王子さま
俺が1組の教室に行くと手帳のようなものをクラスメイトと書き合いしている渡瀬がいた。


俺は入口にもたれ、そんな渡瀬を眺めていた。


ヒロキじゃないけど…


こんな渡瀬を見るのも最後だと思うと声をかけるタイミングを失った。


「あ…っ///」


渡瀬より先に俺に気付いた女子がいた。


あ…


俺と目が合うとソイツは少し驚いてから顔が真っ赤になり渡瀬を呼んだ。


いつのまにか口元がゆるんでいたらしい俺。


だせぇ…


“今の王子くん見た?”


とでも言いたげな視線が痛い


俺はそんな顔を隠すように一度下を向くといつもの感じで渡瀬を見た。


慌て俺にかけよる渡瀬。


「もう帰るけど…まだかかんの?」


「ううん、大丈夫だよ!帰ろっか」


「ん。」



こうして俺と渡瀬は教室を後にした。



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