俺はお前だけの王子さま
ホテルの外に造られた教会は、バージンロードの横にたくさんの白い花が飾られていた。


奥には大きなパイプオルガン


ステンドグラスから射し込む光が十字架の前をきらきら照らし


私はそこに立つ加奈子と水梨くんを想像するだけで胸がいっぱいになった。


最後まで控え室で王子くんを待っていた私は、教会の1番後ろの席に腰を落とした。


王子くん…どうしたんだろう

早くしないと始まっちゃうよ…


そんな私の心配をよそに時間だけは刻一刻と進む。


教会内での注意事項や進行の説明も終わった。


あとは主役の入場を待つばかりという雰囲気だ。


王子くん…

まさか…

なにかトラブルがあった…?


私のソワソワはいつの間にか大きな不安に変わっていた。


王子くんに何かあったらどうしよう…!


私は不安な気持ちで携帯を取り出すと電話はもう出来ないのでメールを打った。


王子くん…

どうしたの?

何かあった?













その時だった。







私の隣で誰かが静かに座った。



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