俺はお前だけの王子さま
その健やかなる時も 病めるときも
喜びの時も 悲しみの時も
富める時も 貧しい時も
これを愛し これを敬い
これを慰め これを助け
その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?
神父の言葉が静かに響く。
加奈子と水梨くんが誓いの言葉を復唱する時
ふと私の手が王子くんの大きな手に包まれた。
え……?
私が王子くんを見ると王子くんは真っ直ぐ前を向いていた。
無言のまま、優しく指を絡めてくる王子くん。
王子くん…
王子くんの真剣な眼差しに胸が熱くなる。
王子くん…
私も誓うよ。
寂しい時も、苦しい時もたくさんあるけど…
どんな時も二人できっと乗り越えようね―…