俺はお前だけの王子さま
主役の二人はみんなに見送られながら専用のリムジンでホテルに戻る。


今夜はホテルで結婚初夜を迎えそのまま明日からは新婚旅行に行くそうな。


きらきらと幸せいっぱいの二人を見送り


残された私たちはその幸せの余韻に浸りながら解散となった。


あまりにも楽しく幸せな1日


何年分もの幸福を一気に味わったようなそんな気分だった。


その1日が遂に終わってしまったんだ…


まるで魔法が溶けていくような…


ふいに胸に寂しさが押し寄せ、私はまばらになる人影の中王子くんを見つめた。


王子くんと過ごせる時間も終わってしまった…


また逢えない日々が始まる。


王子くん――…



「空港まで…見送っても良い?」


私は寂しさに押し潰されそうになる胸をこらえながら聞いた。


王子くんと一秒でも長くいたい…


離れたくない

まだ離れたくない


あと少しだけ―――…



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