俺はお前だけの王子さま
――――――――
――――…


甘い余韻に浸りながらシーツに身をくるむ。


ベッドでぼんやりする私に


王子くんは部屋にあったガウンを羽織ると備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを持ってきてくれた。


「ほら」


「あ、ありがとう…///」


受け取る私に王子くんは少し口元をゆるめてからバスルームに向かっていった。


なんだろう…


バスルームからお湯をはる音が聞こえる。


汗かいたからシャワーでも浴びるのかな…


そんな風に思っているとバスルームから王子くんに手招きされた。


ん…?


私はベッドサイドに用意されたガウンを羽織り王子くんの元へ行く。


「どうしたの?」


明るいバスルームに行くと髪の毛がボサボサな自分が鏡に映り、少し恥ずかしくなった。


そんな私に王子くんは当たり前みたいに言う。


「あ?風呂だよ、風呂」


「ん?王子くんお風呂入るんだよね?」


「………」


いつ間にかいつもの無愛想な感じに戻った王子くんは私を見た。


「あぁ?渡瀬も入んだぞ?」


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